前立腺がん

 60歳代から小便の間隔が短くなったが、単なる老齢化だと、のほほんと構えていた。

前立腺がん

1、65歳、2015年5月11日におこなわれた定期健康診断(全国土木建築国民健康保険組合 関西健康管理センター)のときに、腹部超音波検査で左水腎症だと判断され、精密検査を受ける必要があると診断され0S病院を紹介されました。

○水腎症とは
水腎症は、腎盂尿管移行部より外尿道口に至るまでのいずれの部位における尿路閉塞によっても発生します。尿流障害の結果として腎におこる変化は形態的には水腎症であり、機能的には腎機能障害です。
閉塞の原因には、器質的なものと機能的なものがあります。
器質的閉塞には、先天性狭窄、腫瘍、瘢痕、尿路結石などがあり、先天性疾患が多く見られます。先天性疾患としては尿路狭窄性疾患が多く、中でも腎盂尿管移行部狭窄が最も多く見られます。その他、下大静脈後尿管、馬蹄腎、尿管瘤なども見られます。後天性疾患としては、尿管の骨盤内悪性腫瘍の圧迫、浸潤が多く見られます。
機能的閉塞としては、膀胱尿管逆流、神経因性膀胱が代表的です。
水腎症
https://medicalnote.jp/diseases/%E6%B0%B4%E8%85%8E%E7%97%87

2、次の日に,紹介状をもってOS病院泌尿科を訪れました。前立腺ガンの可能性のある人を見つける一次スクリーニング検査として血液検査に加えてPSA検査をおこないました。そのPSA検査では、上限値の4に対して、12と高く、同時に精密診断としての二次スクリーニング検査として医師の直腸内触診、経直腸的超音波(エコー)検査を受けました。医師はすぐに問題は前立腺だと判断したようです。わたしは何もわかりませんでした。

○PSA(前立腺特異抗原:prostate specific antigen)検査
PSA検査は、採血のみの検査で、血液中にある前立腺に特異的なタンパク質の一種「PSA」の値を測定します。スクリーニング検査のなかで、もっとも精度が高く、簡単に受けることができます。PSAの値が高くなるにつれ、前立腺がんである確率も高くなっていきますが、年齢により基準値が設けられています。PSAの値は、前立腺肥大症や前立腺炎でも高値になることがあるため、基準値以上の値が出ると、専門医を受診し、前立腺がんであるかを確定するための、より詳しい検査を受けることになります。

○「直腸内触診」
前立腺の背部には直腸が接しています。直腸内触診とは、肛門から直腸に指を入れて、前立腺にふれることで状態を確認する検査のことです。直腸内触診では、前立腺の全体の大きさ、硬さ、表面のなめらかさ、ふれると痛みがあるか、などを判定します。ごつごつして石のように硬いとがんの疑いが強いと考えられます。

○「画像検査(経直腸的超音波《エコー》検査」
超音波検査では、肛門から棒状の超音波探子(プローブ)を直腸に挿入し、前立腺の内部を画像で観察します。がんがある場合、黒い影として映し出されます。また、前立腺の被膜が鮮明でない場合や形が左右対称でない場合などにがんが疑われます。

3、後日、確定診断(がんを確定するための検査)をおこないました。
 確定診断のための検査としては、前立腺MRI検査で精度を確かめながら、針生検(組織を採取し、がん細胞の有無やその悪性度を調べます)として、わたしは14本の針を前立腺に突き刺しました。
 同時に病期診断のための検査として、画像検査CT(前立腺の周囲のリンパ節や臓器への転移)や、骨シンチグラフィーをおこないました。
 後日の結果では、針生検の結果として、前立腺の左外線(辺縁領域)に十四ヶ所中四ヶ所に腫瘍があり、内悪性腫瘍(癌)は二ヶ所ということでした。なお転移はなかったとのことです。

(今では何時か不明となりましたが、一ヶ月後の2015年6月初旬と思います。)

○確定診断とは
直腸に超音波探子を挿入し、前立腺の画像を映しながら、がんの場所やがんの好発部位などをねらって、自動生検装置(バイオプティガン)にて針を刺入し、6箇所以上の組織を採取します。採取した組織を顕微鏡で観察して、がんがあるかどうか、また、がんがあった場合には、その悪性度を確認します。

○針生検
直腸に超音波探子を挿入し、前立腺の画像を映しながら、がんの場所やがんの好発部位などをねらって、自動生検装置(バイオプティガン)にて針を刺入し、6箇所以上の組織を採取します。採取した組織を顕微鏡で観察して、がんがあるかどうか、また、がんがあった場合には、その悪性度を確認します。生検は直腸から針を刺入する方法と、会陰部(肛門と陰嚢の間の皮膚)から針を刺入する方法があります。

○画像検査
CT(コンピューター断層撮影法:computed(computerized) tomography)とMRI(磁気共鳴画像:magnetic resonance imaging)で、前立腺の周囲のリンパ節や臓器への転移、また、肺や肝臓などの遠隔臓器への転移を調べるために行います。前立腺とその周囲のリンパ節や臓器、遠隔臓器をCT、MRIの画像に映し出すことによって、がんが前立腺内にとどまっているのか、周囲の臓器に浸潤しているのか、または遠隔臓器やリンパ節に転移しているのか、などを確認することができます。

○前立腺MRI検査
前立腺がんの疑い症例の局在診断や生検のガイドとしてMRIは有用性を発揮します。
T2強調画像、拡散強調画像、造影T1強調画像を総合的に判断して前立腺内局在診断を行います。

○骨シンチグラフィー
進行した前立腺がんは、全身の骨にも転移します。骨への転移の有無を調べるためには骨シンチグラフィーを行います。骨シンチグラフィーは、放射性物質ががんの転移のある骨に集まる性質を利用した検査です。

前立腺がん
発生部位 外線(辺縁領域)から悪性腫瘍が発生する

経過  進行すると排尿障害があらわれたり、骨やほかの臓器に転移する

「細胞診報告書」は渡されて説明は受けたはずです。
ですが今となっては私には分かりません。

「?What’s前立腺がん?」(https://www.zenritsusen.jp/index.html)を参照して作成

前立腺がんとは?
前立腺がんは、前立腺肥大症とともに、中高年の男性において注意すべき前立腺の病気のひとつです。
前立腺がんの発生には男性ホルモンが関与しており、加齢によるホルモンバランスの変化が影響しているものと考えられています。
前立腺がんは主に外腺(辺縁領域)に発生します。ほかの臓器のがんとは異なり、ゆっくりと進行するため、早期に発見できれば、ほかのがんに比べて治りやすいがんであるといえます。
しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることがあります。進行すると最終的には骨やほかの臓器にまで転移することがあるため、早期に発見し、適切な治療を行うことが大切になります。

4,前立腺がんの症状は、I,II期との判断から内分泌療法(ホルモン療法)を2015年7月から10月に欠けて行ないました。

PSA検査では、上限値の目安4に対して、12から9月には21と療養の結果として一時的に高くなりました。
 ですが、PSAは、2015年10月28日には、2程度(4以下が判定値)しか下がりませんでした。医師から放射線治療を提案されました。
 反原発運動にかかわった者としてしっくりしませんでしたが、主医師も災害派遣にかかわり、前立腺癌の治療の現場の第一人者の提案として受け入れました。
(わたしは前立腺癌放射線治療を忌避していたので、前立腺を手術して取ることを主張した。医師はそれでは尿がダダ漏れする恐れがあると言われた。それで自分で放射線治療以外の方法がないか調べたが、いずれも難しいと判断して放射線治療に同意した。)

○内分泌療法(ホルモン療法)とは
前立腺がんの多くは、精巣および副腎から分泌される男性ホルモンの影響を受けて増殖しています。
内分泌療法(ホルモン療法)は、男性ホルモンの分泌や働きを抑えることによって、前立腺がん細胞の増殖を抑制しようとする治療法です。

○放射線療法とは
放射線療法は、前立腺に放射線を照射して、がん細胞を死滅させる治療法です。
手術療法と同様、がんが前立腺内にとどまっている病期 I 、II 期の患者さんが対象となります。病期 III 期の場合は、内分泌療法と併用して行うことになります。

5、2016年4月11日から2ヶ月の予定で、前立腺に放射線治療を行いました。

 その前に、放射線治療開始前の準備として、3月28日MRI検査とCT検査を行ないました。 実際の放射線治療は、ほぼ予定通り行ないました。
 6月 7日に放射線治療は終了しました。終了時のPSA検査は0.086(4以下が判定値)と劇的に下がりました。

副作用については、あったという記憶はありましたが,2023年現在ではわかりません。いまさら検証しようがないので、「放射線治療科の注意書き(デジメ)」の要点のみ記載.

以下、放射線治療科の注意書き(デジメ)より

「見出し」前立腺に放射線治療を受けられる方へ(見出しのみ掲載)
Y Y  様
1.放射線治療について

2.前立腺への放射線治療について
 «治療中・治療直後の主な副作用と注意点»
1.放射性皮膚炎
2.膀胱炎症状
3,直腸・肛門刺激症状
 «治療終了3ヶ月以降に起こる副作用»
1.膀胱・尿道の器質的変化
2.放射線直腸炎


(K建物管理への)連絡書

2016.2.

前立腺ガン放射線治療の件

4月11日から二ヶ月にわたり前立腺ガンの放射線治療を開始することに決まりました。

 毎週月曜から金曜まで、6月10日までです。
   (最大限の予定、5月の連休は休み。)
 治療日4月11日から15日までは、念のため年休処理で全日休ませていただきたい。
 次の週(月~金)から毎週火曜日、診察を含む前立腺ガン放射線治療となります。診察時間が不定時間となることがありますので、毎週火曜日の公休を申請いたします。
 火曜日を除く毎週(月~金)は、午前(9:00~)ないし午後(~15:00)に病院に小二時間(治療時間は、十五分)通うことになりますので、原則として午前中の半日有休の申請をご提案させて頂きます。

     治療期間
  4月11日(月)~15日(金)
  4月18日(月)~23日(金)
  4月25日(月)~28日(木)
  5月初めは休日
  5月 9日(月)~13日(金)
  5月16日(月)~20日(金)
  5月23日(月)~27日(金)
  5月30・31日(月)、6月1・2・3日(金)
  6月 6日(月)~10日(金)


放射線治療を受けるために K建物管理株式会社に提出するため、病院からの診断書

              診断書
住所   __________
氏名   Y  Y  様
生年月日 昭和25年 ○月 ○日

1、病 名:前立腺癌

1,附 記
前立腺癌にてH28/4/11から78Gy/37frのIMRTによる放射線治療が必要である。

上の通り診断する
       平成28年2月28日

       OS病院
              住 所______________________
              医師名______________________


放射線治療 後の結果診断書

              診断書
住所   __________
氏名   Y Y 様
生年月日 昭和25年 ○月 ○日

1、病 名:前立腺Car

1,附 記
前立腺癌にて2016/4/11-6/7に78Gy/39frの放射線治療を施行した。今後再発と有害事象の確認のため約10年間の通院が必要である。

上の通り診断する
       平成28年6月7日

       OS病院
              住 所______________________
              医 師______________________

6,以後、前立腺癌検査としては、2016年(平成28年)から3ヶ月に一度通院してPSA検査を行なった。
 数値としては少し変動しているが,2023年中までほぼ0.16に固定している。

以上